… … …(記事全文2,765文字)「多様性バカ 矛盾と偽善が蔓延する日本への警告 後編」(池田清彦著・968円・扶桑社)
ぶれない生き方・・・そういわれてすごいな、と感じる人は少なくないのでは?
これ、下手すると誉め言葉に聞こえてしまいます。
この大変革の時代、こうと決めたら動かない。なんて自分をもった人なんだ、と感心してしまいがちですね。
けど、ホントにそうでしょうか・・・ぶれない=変化しない=頑迷固陋・・・意固地なヤツ、というに等しいのです。
たとえば、前回取り上げた「アイルランドのジャガイモ飢饉」のケースでは、それこそ多様性に富んだあれこれのジャガイモを栽培していたら、疫病に強いジャガイモが飢饉を救ってくれたかもしれません。
ヒトでいえば、「群れない人」ということです。フーテンの寅さんのように、いつもあっちをフラフラ、こっちをフラフラ。一つのところに居つかない。
けど、こういう「群れない人」がいるおかげで「種」として助かるのです。
飢饉のとき、あいつだけなぜかたらふく食べてるんだよなー、と不思議に思った仲間がそっと後をつけていく。すると、「群れない人」は新たな食べ物をしっかりゲット・・・仲間たちが集まってご相伴にあずかる。
助かった・・・。
すべてはフーテンの寅さんのおかげ。群れないからこそ「新発見」ができたわけです。もしか
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)