… … …(記事全文2,969文字)「多様性バカ 矛盾と偽善が蔓延する日本への警告 前編」(池田清彦著・968円・扶桑社)
「一番重要なのは、自分の頭の中の多様性」
無駄に増える不要なルールやコンプライアンス至上主義、カタチだけの女性優遇、SNSで暴走する正義幻想、「変わり者」の徹底排除――。
「多様性の尊重」が叫ばれて久しいが、今の日本社会は上っ面の「多様性」が自由を奪い、差別と分断を生む本末転倒な状況に陥っている。その原因は一体どこにあるのか?
『ホンマでっか!? TV』でもおなじみの“生物学の専門家"池田清彦先生が、「多様性」とは何かを解き明かし、世の中にはびこる “なんかいやな感じ”を喝破する!
「多様性社会」を正しく生きる知恵と教養が身につく一冊。
「わざわざ優先席という特別なスペースを設け、 体の不自由な人や高齢者には席を譲りましょうという注意書きが掲げられています。ルールを明文化し、高齢者に席を譲ることを促しているわけです」
「ルールを守る人が増えて、当たり前のことと熟成していけば、明文化したルールなど不要になります。ところが、ルールができてしまうと、それを守ること自体が目的のようになってしまうのです」
高齢者という弱者を守るためのルールが、いつの間にか優先席には弱者以外が座っちゃダメとする代わり、 いくらでも席が空いていても、優先席に若者が座っているだけで怒り出す人が出てきたり、弱者と思われる人など見当たらないのに、混雑する車内で優先席だけがガラガラという馬鹿なことが起こります。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)