… … …(記事全文2,795文字)驚きの「リアル進化論」(池田清彦著・968円・扶桑社)
え、そうだったの⁉
「進化論の今」を知る最適の一冊!
これが「ほんとうの進化論」です!
実証と反証を繰り返してきた進化論の歴史、遺伝子工学が炙り出した「ネオダーウィニズム」の矛盾、「構造主義進化論」という新たなアプローチまで語り尽くす、知的テンターテインメント!・・・さんまさんMCの人気番組「ほんまでっか?」でお馴染みの池田先生の最新刊です。
この先生、好きなんです。たいていの著書は読んでます。
養老孟司さんと「虫仲間」。昆虫採集にあちこち出かけているとか・・・。脱力系でなんとも脂の抜け感がいいんだと思います。
さて・・・「ネオダーウィニズム」とは、「ある生物の遺伝子に突然変異が起こり、環境により適応的な変異個体が自然選択によって集団内に広がり、その繰り返しで生物は環境に適応するように進化する」という理論だそうです。
19世紀半ばにダーウィンが提唱した「進化論」に修正を加え、メンデルの「遺伝学説」やそのほかのアイデアを合わせた理論のようで、多くの人はいまだに信奉し続けています。
「進化は全て遺伝子の突然変異と自然選択と遺伝的浮動で説明できる」
今では説明できるわけがない、と多くの学者の一般的認識になってます。
論文がたくさん出る本当の理由にしても、完璧に正しい理論ではないからです。不完全さが都合がいいわけ。というのも、完全な理論として確立してしまうと研究の余地なんぞ残っちゃいませんから。
さて、進歩と進化は違います。たとえば、ジムでとことん体を鍛えて筋肉隆々にガラリと変身しても「形質」は遺伝しません。
そりゃそうです。筋肉マンが産まれるわけがありません。本人は進歩したかもしれないけど子供に受け継がれることはあり得ません。だから進化とは呼べない。
そういう違いがあります。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)