… … …(記事全文2,543文字)「2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か 後編」(太田泰彦著・1980円・日経BP 日本経済新聞出版)
ファンドリーというと大手メーカーの下請けというニュアンスがあるかもしれませんが、難度が高いチップになると、メーカーは TSMC に頼まないと作れません。
TSMC の顧客は自社工場を持たない。世界のファブレス企業です。TSMC の方が立場が強いのです。
チップの集積度を高めるには、線の幅を細くして、狭い面積に多くの回路を詰め込む必要がありますが、この能力がTSMCはダントツなのです。
ドイツのメルケル(元首相)は在任当時、2005年就任以来15年間で12回も訪中しています。北京はいつも行くけれども日本は素通りでした。そして必ずドイツ企業のトップを引き連れて行きました。
ドイツの輸出先を見ると、中国と米国がそれぞれ8%を占めています。米国同様、中国は重要なクライアントだということがわかります。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)