… … …(記事全文3,413文字)「ソース焼きそばの謎」(塩崎省吾著・1100円・早川書房)
お祭りで食べる「あの味」の意外な起源・・・なぜ醤油ではなくソースだったのか? 発祥はいつどこで?
謎を解くカギは「関税自主権」と「東武鉄道」にあった!
多数の史料・取材と無限の焼きそば愛でルーツに迫る興奮の歴史ミステリー(だから早川書房なのか)。
「焼きそば」と聞いて誰もが思い浮かべる、ソースの香り。世代を超えて親しまれてきたソース焼きそばは、いつどこで生まれたのか? 本書は、近代の食文化史において詳述されてこなかった“ブラックホール”に光を当てる興奮の歴史ミステリーとのこと。
ソース焼きそばの通説であった「戦後誕生説」よりさらに遡り、追究の対象は第二次大戦前、大正、明治期へと展開。そこでキーワードとして浮かび上がるのは、明治政府の悲願でもあった「関税自主権」の回復と、日清製粉の前身である館林製粉から消費地・東京への製品輸送に深く関わった「東武鉄道」の存在。
国内外の焼きそばを1000軒以上食べ歩いてきた著者が、多数の史料をひもとき、全国の名店を取材して焼きそばのルーツに迫る。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)