… … …(記事全文3,235文字)「徹子と淀川おじさん 人生おもしろ談義 後編」(黒柳徹子・淀川長治著・880円・立東舎)
「日曜洋画劇場」は20年超続く番組。1000本は軽く超えているはずです。
「テレビ朝日でゴールデンタイムに洋画をやろう、リストがあるんで、〇をつけてください」
淀川さんが頼まれた。人気ドラマ「ララミー牧場」の解説もやっているからこちらの解説も頼まれた。マンキー・ウィッチの「裸足の伯爵夫人」をパッと見せたら難しかろう、と引き受けた。
「前1分、後ろ1分半」という解説時間の短さには後悔するばかり。短すぎる。曰く・・・「ベニスに死す」なんて立派な作品をそんな短い時間で語れるはずがありません。半年、まあ1年もてばいい、と思ってたのに、長寿番組になった・・・という嬉しい誤算。
娘さんがいるのを忘れて、「デートの後、この映画見たね」と父親。「ふふふ」と母親。娘はびっくり。堅物とばかり思っていた父親が映画を見ながらつい漏らした言葉。茶の間がほっこりほんわか。こんな効果もあったとか。
淀川長治さんの映画評・・・。
イングマール・ベルイマン監督「秋のソナタ」は傑作。イングリッド・バーグマンとリヴ・ウルマンの演技がうまい。怖くて温かい。
「針の眼」はスパイ映画。この2つが御贔屓のようです。
「四季」「クレーマー・クレーマー」「普通の人々」・・・自分の家族を見つめろ、というメッセージ。映画は人生の教室だとか。
「怒りの葡萄」に登場するアイルランドの喰いつめ者たちが新世界に入植して、さらに喰いつめ、西部へ西部へと追いやられ、西部の最果てでも喰いつめる。
怒り・・・汚い汚い米国。けど、これが米国。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)