… … …(記事全文3,328文字)「魔除けの民俗学 家・道具・災害の俗信」(常光徹著・1870円・KADOKAWA)
「異常豊漁は地震の前兆」
「庭の南天は災いを避ける」
わたしたちの身辺でとりざたされる俗信には、災厄の予兆を感知し、日々の不安を除く生活の知と技がこめられている。
さりげない日常に息づいた、庶民の想像力と心のくせが凝縮した言い伝えといえるだろう。
家屋敷、生活道具、自然災害にまつわる膨大な俗信資料を整理し、悪霊・境界・流言などについて、伝承の背後に広がる民俗世界とその意味をさぐる・・・とのこと。
俗信とは、近代以前の信仰や呪術、まじないから生じたものです。
ことわざや伝承、言い伝え、として残っているものもあれば、単なる知識として伝承されているものも少なくありません。
ふつうは予兆(しらせ)、卜占(うらない)、禁忌(いましめ)、呪術(まじない)に分けられるそうですが、内容は天候、豊凶、生死、病老、吉凶とバラエティに富んでいます。
断片的であり非体系的であり、人畜無害なものが少なくありませんが、社会生活を送るうえで実害を及ぼすものもあります。これらは「俗信」と区別して「迷信」と呼んでいるそうです。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)