… … …(記事全文2,518文字)「作詩の技法 前編」(なかにし礼著・2640円・河出書房新社)
天才作詩家が初めて説き明かす、作詩術の奥義と秘儀!
数々の大ヒットを生み出した著者が、波乱万丈の人生を描きつつ、数多の流行歌を取り上げ、作詩の極めて実践的かつ至高の技を披露する!・・・と宣伝してるんですが、これがダメ。
この本はそんな作詞ではなく作詩のノウハウ本じゃありませんよ。
なかにし礼さんの人生論・哲学論・人間論です。私がなかにし礼さんのファンでなければスルーしてるとこでした。
タイトルってホントに大事。帯コピーも大事。痛感した本です。
1980年10月。もともとの出版当時は、「なかにし礼の作詞作法」とあります。「作詞」です。
復刊にあたって可筆修正の上、新原稿を加えたともあります。そしてタイトルについて「作詞」の「詞」の字を換えました。「作詩」の「詩」にしています。映画「ある愛の詩(うた)」の「詩」ですね。
なぜ換えたのか・・・。それがこの長編を貫くテーマだと思います。
半世紀以上前の本ですよ。そんな昔の作詞術なるものが通用するのか? 世は移り時は変われど歌の心には 少しも変わりがない、という現実が眼前にデンとしてあります。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)