… … …(記事全文2,961文字)「あらゆる小説は模倣である。」(清水良典著・880円・幻冬舎)
作家志望者に告ぐ……まずパクれ! !
--「盗んで書く」まったく新しい小説創作指南書--
あらゆる小説は多かれ少なかれ、他の小説を手本にし、影響を受け、技を盗み、足跡を追いかけることによって書かれている。
谷崎潤一郎も三島由紀夫も村上春樹も例外ではない。
オリジナリティと模倣についてどう考えればいいのか。
硬軟かかわらず膨大な現代小説を精緻に読みこなすことで圧倒的に支持される文芸評論家が、まるでDJがさまざまな音楽をリミックスするように、自由自在に過去の名著を模倣し、盗むことによって小説を完成させる技法をはじめて明らかにした。
小説における模倣のあり方は3つ。
1 自分の独創と思い込んで二番煎じや紋切り型に陥ってしまう無知な模倣。
2 他の作品をなぞって取り込み、その形跡をたやすく見破られてしまう下手な模倣。
3 もとの作品を土台にして別個の作品に仕上げてしまう巧みな模倣。・・・とのことだそうです。
力作ですね。よく丁寧に調べられています。
さて、歌手や芸人のモノマネが人気番組になっています。昔は声帯模写とか言ってましたよね。
模写よりはマネのほうがいいかも。若い人のみならず、いまどき「模写」なんて知らないと思います。いまや死語でしょ。声帯模写。コピーするのは声だけじゃありませんから。
どんなジャンルでも、見よう見まねから始まります。仕事でもそうですよね。オリジナリティなんてのはずっと後の話です。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)