… … …(記事全文3,160文字)「三谷幸喜 創作の謎 後編」(三谷幸喜・松野大介著・1500円・講談社)
「続けるかどうか迷ってる」と書いたところ、「続けろ!」というリクエストがたくさん。ま、明日が休みでなければちょっと小説を立て続けに取り上げるか、自民総裁選という茶番劇が繰り広げられてるんで、参院選に当選したばかりの国際政治学者の最新刊にしようかと思ったんですけど、これは明後日ないし来週にしましょう。
『総理と呼ばないで』のイメージは『ミスター・ベンソン』。中井貴一さんの『記憶にございません』にしても出発点はそこ。
ドラマ「ソープ(SOAP)」からのスピンオフ作品で、州知事の執事となり知事公邸に住み込みで働くことになったベンソンが、お転婆な知事の娘や口うるさい家政婦、プライドの高い秘書らに囲まれ、様々なトラブルに巻き込まれるコメディ。
それから米映画『デーヴ(原題: Dave』ね。ホワイトハウスを舞台に、平凡な男性(ケヴィン・クライン)が脳卒中で再起不能となった大統領の影武者にされて国を引っ張るドタバタ振りと、孤独なファーストレディ(シガニー・ウィーバー)との大人のロマンスを絡め、名も無き男により米国の良心は守られる、という定番のコメディ。
ま、バイデンに比べりゃだれでもマシでしょうけど・・・。
ある時、総理大臣が記憶を失えばそっくりさんと交代する。いや、それ以上に面白くなるんじゃないかと気づいたとか。
三谷さんの半生、言ってみれば『トイストーリー』の世界だった、と振り返ってます。「登場人物のアンディという少年、あれがまさに僕です」だと。
「6年生の卒業記念の謝恩会で、国定忠治を上演した。『天下堂々(NHKドラマ)』にも出てきたから(国定忠治役は山谷初男さん)、けっこう盛り上がったんだけど、先生からは叱らりた。なにしろ侠客ですから。小学生がやる話じゃない。でも笑いやり涙ありの喝采を浴びた」
これが演劇の原体験なんでしょうね。
初めて映画を撮ったのは中学時代。親からフジカシングルエイトを買ってもらって、最初はフ
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