… … …(記事全文3,723文字)「そしてドイツは理想を見失った 後編」(川口マーン惠美著・946円・KADOKAWA)
ドイツ政府は難民を少子化対策の一環としてとらえています。
アラブ人は子沢山。難民の子どもたちが大きくなった頃、将来の年金の鍋が焦げ付かないよう貢献してくれないか、という期待は現実的なものでした。少子化だけはドイツ人の力ではどうにもならないからです。
いま、国民はとどまることを知らない難民の流れに恐怖を覚えています。
財政破綻。自分たちの税金がどんどん難民たちに呑み込まれています。それに気づいたドイツ政府は、「人道」という大義名分で難民流入を阻止してアフリカあるいは中東に留めておく方法を懸命に模索しています。
ユーロでドイツが得をするかというと、ユーロの為替レートがドイツにとってめちゃくちゃ安いからです。
レートはユーロ加盟国全体の経済状況で決められますが、ドイツにとってはどんなことがあろうとほかの加盟国より経済はいい。間違いなく安い。もともと製造業が強く輸出に依存しているドイツにとって通貨安であればあるほど儲けが大きい。




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