… … …(記事全文3,064文字)「倍音 音・ことば・身体の文化誌 後編」( 中村明一著・1980円・春秋社)
芸において声はとても重要な要素です。多くの人は声を聞いてその芸人が誰か判断しています。
たとえば、タモリさんは「整数次倍音」が非常に強いので、デビュー時は「きわもの」扱いされていました。ギラギラする声を話しているけど当然といえば当然なのです。ここまでお茶の間に浸透した背景にはこの「整数次倍音」の絶大な効果があります。タモリさんが話し始めると「声明」を聞いているような普遍的な感じを覚えます。
一方、ビートたけしさんは正反対で、話している内容は極めて毒。一見世をすねた斜に構えた


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