… … …(記事全文2,272文字)「シンボルエコノミー ーー日本経済を侵食する幻想」(水野和夫著・1100円・祥伝社)
中世化する21世紀世界
G7で、日本だけが経済成長していないとされるが、本当に正しいのか。また、なぜそうなるのか。
ベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』で、長期にわたるゼロ金利を、資本を投下しても利潤が出ない資本主義の「死」と看破した著者。本書では、シンボルエコノミーがリアルエコノミーを凌駕し、中世化する21世紀世界を読み解いていく。古びた理論にしがみつく日本政府や日銀、経営者を批判し、経済成長率の〝まやかし〟を明らかにする。世界に先駆けて「定常状態」に移行する日本経済はどこに向かうのか、われわれはいかなる選択をすべきか。その答えがここに!
実質GDPを就業者で割った労働生産性は、97年から2003年まで年平均0.5%増となっています。にもかかわらず、実質賃金は97年以降下落の一途で年0.7%減です。
四半世紀にわたって就業者1人当たりの実質GDPと実質賃金の関係が逆比例にあるのはなぜか?
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