… … …(記事全文2,353文字)「その復讐、お預かりします」(原田ひ香著・814円・双葉社)
恋と仕事を同時に失い深く傷ついた美菜代は、自分を裏切った元彼への復讐を心に誓い、凄腕だと噂される復讐屋・成海慶介の事務所を訪れる。
しかし、セレブからのみの依頼を受ける成海には復讐の代行を断られてしまう。美菜代は仕方なく、秘書として成海の事務所で働きながら「復讐」の極意を学ぼうとするが……。
理不尽な出来事に苦しみ、一人で辛さを抱えた時に、味方になってくれる一冊が新装版として再登場。読むほどに気持ちが晴れていく、自分の人生を取り戻すための物語。(旧題:『復讐屋成海慶介の事件簿』)
「復讐するは我にありって言葉知ってるか?」
「映画の題名でそんなようなのありませんでしたか?」
「本来は聖書の言葉だ。俺らよりずっと偉い全能の神が言ってるんだ。人間が浅はかな小知恵を働かせて復讐することはない、ということさ」
「意味がわかりません」
「教養のない女だな。復讐するは我にあり、だ。復讐するのは私=全能の神がするんだから、お前たち人間は復讐しなくていいんだよ、って意味なんだよ」
ほぼ毎日配信!年3000冊読破の読書王・中島孝志の読む!見る!通勤快読宅配便
中島孝志(作家・コンサルタント etc)