… … …(記事全文3,623文字)「『影の総理』と呼ばれた男 野中広務 権力闘争の論理 後編」(菊池正史著・968円・講談社)
なぜ独裁はいけないのか、なぜ調整が重要なのか・・・。
「エリートは間違うからです。一部の権力を持ったエリートに国を任せたらとんでもないことになった。日本人の多くは戦争から学んだはずです」
戦争指導者たちはわが国を代表する超エリートでした。軍人とはいえ、中身は「官僚」。いまと同じです。彼らの独断がわが国を途方もない行為に陥れたのです。
岸信介政権の安保改定・・・本会議では質疑討論の過程を含め、採決は強行されました。
安保闘争は国民的運動になりました。国会を取り囲み、米国大統領アイゼンハワーが来日できなかったのですから。
戦前戦後の超エリート岸信介が担当した日米安保条約改定。国民は大反対。あちこちでデモが発生しました。ほとんどの国民は中身なんぞ知らなかったと思います。しかし、採決プロセスがあまりにも強引すぎた。そのことに対する不信感が戦時中の失敗を思い出させたわけです。
国民は平和で豊かに暮らしたい。これが願望でしょう。対して岸信介は・・・政治が失敗しな
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)