… … …(記事全文2,086文字)「お坊さんのための仏教入門 後編」(正木晃著・1980円・春秋社)
ヒンズー教は遺骨に関心が薄い。人が死ぬとその霊魂はどうなるか、3つに分けて考えてきました。
スードラ(奴隷)階層は死後再生することなく1回きりの人生。遺体はそのまま河川に流され顧みられることはありません。
一方、バイシャ、バラモンは再生が約束されている聖人や善人は、死ぬと神の道を歩み炎となって太陽や月に行き、最終的には梵天で再生します。そこまで立派でない場合は祖先の道を歩み、霊魂は月まで行ってから、今度は雨となって地上に降り注ぎ、植物に入り、さらにその植物を食べる動物や人間の精液に変容して再生する、と考えられてきました。
いずれにしても、遺骨は霊魂再生とは関係がありません。つまり重要ではないのです。ベナレス=パーラナシィをはじめ、ヒンズー聖地を流れる河川の底は人骨で埋め尽くされているそうです。テレ東番組に「池の底掘り返してみました」というのがありますけど、あれでチャレンジしてもらいたいと思います。
ほぼ毎日配信!年3000冊読破の読書王・中島孝志の読む!見る!通勤快読宅配便
中島孝志(作家・コンサルタント etc)