… … …(記事全文2,280文字)「ドラマへの遺言 後編」(倉本聰・碓井広義著・902円・新潮社)
ニッポン放送に就職して間もなく、倉本聰さんは「再録シナリオ」という映画から脚本をそのまま書き起こしたもので「シナリオ修行」をしたといいます。
当時、タイアップシナリオという、映画館で売っていた一部20円。語学ブームでしたから、みなさん英語の勉強用に洋画がずらり文字化されている、このブックレットが人気だったそうです。
ありがたいことに、セリフや役者の動きだけにとどまらず、「ここで音楽が入る」とかこと細かいト書きがあったそうです。
「だから僕のシナリオは音楽が忍び込む、とか間とかが入る」という形になっていくわけです。
普通の脚本家はなかなかやらない書き方ですが、ルーツはここにありそうです。
60年代、倉本聰さんの代表作の一つは先にご紹介した松本清張原作「文吾捕物絵図」=67年・NHK制作ですが、これには倉本さんだけでなく、一流の脚本家が参加していました。ディレクターにはガハハおじさんの和田勉さんなど、こちらも豪華メンバー。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)