… … …(記事全文3,182文字)「作家の贅沢すぎる時間 そこで出逢った店々と人々 後編」(伊集院静著・748 円・双葉社)
「上野天神下界隈は下町の風情が残っている。気取りがない。立ちんぼの女性が何人も並んで客引きをしているが、なぜか声をかけられたことがない。どういう人に思われているのか。 ま、まともな職業には見えないかもしれない」
ほかの本にも同じ話かありまして、そこでは「地回り」と周囲から言われていた、とあります。たしかにその筋に見えるかもしれません。雰囲気が醸し出すんでしょうね・・・。
「赤坂に口悦という料亭があり、句会で一緒だった俳優の渡辺文雄が関わる店だった」
口悦ですか・・・懐かしい。とてもとても私個人では行けませんが、むかし、松藤民輔さんに何度も連れてってもらったことがあります。
メニューは和食。ネタがずらり書いてあり、それをベースにいろいろつくってもらえるという趣向。たとえば、カニがあるとすれば・・・カニコロにしてください、といえばそうなります。もちろん、カニの刺身という注文もあり、カニ鍋もあり。自由にアレンジして提供してくれます。
一流の料理人を従えて自分でコース料理を仕立て上げられる・・・という満足感がありました。お仕着せではない料理です。
料理人が一流だからこそできる芸当です。松藤さんは自分でも料理する人ですから、花板さん
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)