… … …(記事全文2,682文字)「安倍晋三vs財務省 後編」(田村秀男・石橋文登著・1980円・扶桑社)
田村秀男さんは産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員。石橋文登さんは元産経新聞政治部長、千葉工業大学特別教授、ジャーナリストです。
この2人の対談です。
バブル崩壊後の「失われた30年」・・・大蔵省・財務省が主導する金融財政政策が間違っていたからです。
東日本大震災復興の財源にするため、民主党政権は復興特別税を打ち出しました。まさしく財務省の振付。所得税、住民税、法人税に上乗せして税を徴収するというものです。
「国が危機だというときに税金を取ろうと考える」とは呆れ果てる。かつて、高橋洋一さんがプリンストン大学に留学中、居並ぶ先生や学生たちから笑われた、といいます。
「東日本大震災で被災した人たちまで増税する。踏んだり蹴ったりだ」と著者。
このときの財務省サイドの宣伝マンがいつもの通り、伊藤隆俊さんと伊藤元重さん。どちらも東大教授。日経新聞の「経済教室コーナー」で盛んに宣伝してました。
「回顧録」で安倍さんは、財務省は税収の増減を気にするだけで実体経済など何も考えていない、と喝破しています。
その財務省は、安倍さんが積極財政で無駄遣いした、とネガティブキャンペーン。それは事実ではありません。大きな財政出動があったのはコロナ禍だけです。それまでは何とも慎ましやかな財政出動しかしていない。むしろ緊縮財政だと言えます。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)