… … …(記事全文2,918文字)「続 窓ぎわのトットちゃん 完結編」(黒柳徹子著・1650円・講談社)
「トットの才能は一体どこにあるんだろう?」
東洋音楽学校の同級生たちはみなさん就職が決まっていた。たとえば、卒業後に「踊り子」などのヒット曲で歌手として活躍する三浦洸一さんはデビューが決まっていたそうです。
トットちゃんだけが全く決まってない。
電信柱にポスターが貼ってあった。人形劇「雪の女王」(銀座交詢社ホール)。
ああ、銀座でやるんだ。人形劇って何だろう? 見当もつかない。「銀座」の2文字に惹かれてしまった。
ホールは子供たちでいっぱい。
「そうだ。私は子供に上手に絵本を読んであげるお母さんになる」
就職や結婚をすべて飛び越してそんなことを想像してたのがトットちゃん。
この人形劇ですけど、若き日の影絵作家藤城清治プロデュース、音楽は芥川也寸志さん、男性4人のコーラスはプロになる前のダーク・ダックス、と有名人オンパレード。当時、そんなことは全く知るはずもありません。
この人形劇が人生を決めるきっかけになります。
ほぼ毎日配信!年3000冊読破の読書王・中島孝志の読む!見る!通勤快読宅配便
中島孝志(作家・コンサルタント etc)