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　　　　　　　　　　　　年3000冊読破の読書王！
                   中島孝志の読む！通勤快読 宅配便


                            2017年10月26日


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　倭一国だけを見ていては見えないことが、朝鮮半島というフィルターを通じてみると見えてくるものがあります。
　古墳時代の日韓交流は、従来、倭も百済、新羅、加耶など朝鮮半島の国々も、強力な権力を有する中央(倭の場合にはヤマト王権)が鉄などの必需品の対外交易を一手に掌握し、地方の権力者に分配していたと考えられてきました。
　しかし近年の日韓の考古学の進展により、事実はもっと複雑だったことが明らかになりました。

　日本の古墳から朝鮮系の遺物が、朝鮮半島の古墳からは倭系遺物が数多く出土しているんです。
　のみならず、朝鮮半島南西部には倭独自の古墳である前方後円墳が築かれた時期さえありました。

　両者の交易は多様で、その中心を担ったのは「中央」ではなく、大小様々な地方勢力でした。
　対外交易ルートをヤマト王権が手中に収めたのは通説よりもかなり遅い6世紀前半。北九州の「君主」だった磐井を倒したことでようやくその長いプロセスが完成したのです。

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…（記事全文2,039文字）