こんにちは!水曜担当の妹尾千紘です。
今年は特に多くの作家さんが逝去されていますね。
藤原緋沙子さん、鈴木光司さん、佐藤愛子さん…
直近だと村上龍さんやちばてつやさん。
小杉健治さんが亡くなられていたことも最近知りました。
そしてなんといっても東野圭吾さんが亡くなられたことは驚きました。
どの作家さんとも実際にお会いしたことはないですし、全ての作家さんの作品を読んでいるわけでもないのですが、
本屋で働いている身としては毎日のように名前を目にするので知人が亡くなったような寂しい気持ちになります。
いや、会ったこともないどころか読んでもない作家さんに対しても?と思いますよね。
かつて私が新人だったときに、入ってきた新刊には必ず目を通すこと!と教えてくれた先輩がいました。毎日、なん十種類、あるいは何百と本は出版されます。
全ての本を読むことは不可能だけど、せめてタイトルと作家名、可能なら目次や作者の経歴、「はじめに」や「あとがき」も大切だし、気になったら中もパラパラと読むことと先輩は言いました。
当初は「朝の忙しい時に?無理じゃない?」と困惑していましたが、これを繰り返しているうちにいろんな本と知りあえて、その本を通して作家さんの人となりに触れられたように思います。「あーなるほど!○○先生はこう思うんですね!そうきたか!」とか、会話するような感覚で本に触れています。だからこその寂しさなんだと思います。
とはいえ、その作者さんと作品を心から愛している読者さんの想いには遠く及びません。
実をいうと、私は東野圭吾さんの作品を読みきったことがありませんでした。
高校生の時に白夜行を読もうとしたけれど、あまりのテーマの重さに挫折してしまいそれっきりになっていたのです。
ニュースを見て、お店に来られるお客様から改めて話を聞くと自然と手が本へ伸びていました。大人になった今読むと、その面白さと愛される理由が一層わかります。白夜行も再読予定ですが楽しみでなりません。読まず嫌いはやはりよくないと反省です。
東野圭吾さんに限らず、できうる限り色んな作家さんの本を読んでいきたいとより思えた出来事です。
私は「〇〇先生が亡くなった!売り時や!一刻も早く追悼コーナーつくらないと!」と商売っ気まるだしにはなりたくないんです。
読んだこともない、名前も知らない、それで「先生ありがとう!」なんて絶対にやりたくないのです。作家さんだけでなく、それを愛する読者さんまで馬鹿にしているようでならないのです。
訃報を聞いて、その作家さんに興味を持ってくれたお客様へ大事に届けたい。
本屋として本を売る。真面目に売る。
そのためにこれからも本をただの商材としてではなく、作家さんの素顔に迫るような気持ちで触れていきたい。
そう思いながら今日も本と本棚とおしゃべりするような感覚で本屋で働いています。

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