いつもは7月中旬以降から観察できる駒場のカブトムシが今年は6月末から見られた。早くも胴体だけ食べられている頭と角だけが動く個体もあり、30年来の定点カブトムシ観察者に言わせると、カラスのせいだという。時々胴体だけないオスのカブトムシが見られるが、私はてっきり狸のせいだと推察していたが、どうもカラスらしいのだ。
カナブンが集まるところにカブトムシが来ると、角で瞬殺、あっという間に追い出すことができる。角は自然選択のためにも、またメス獲得の性選択のためにも発達させてきたことがわかるのだが、実際に樹液を吸い込むときには邪魔にならないかなと思う時もある。樹皮の谷間に顔を突っ込むときに、帰って邪魔に見えるのだ。
生物の形はときにやり過ぎに感じる。ヘラジカの角、クジャクの豪華な羽、鶴の舞、やはりカブトムシの角も過剰かもと思ってしまう。ヘラクレスなんかはホントにそんな必要なのか?今朝見た動画にはヘラクレスとカブトムシとの一戦が映されていた。驚いたことには追い込まれたカブトムシ、低く構えて、角をヘラクレスの下に突っ込むと、グイっとヘラクレスを一本背負いしたのだ。
柔よく剛を制すというが、正に小さなニッポンのカブトムシが巨大なヒラクレスをぶっ飛ばしたのである。技とか知恵が重要なのかもしれない。カブトムシからはまだまだ学べることはありそうである。
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