… … …(記事全文2,534文字)「沈黙のファイル 「瀬島龍三」とは何だったのか 後編」(共同通信社社会部・1100円・朝日新聞出版)
1941年度の対ソ連作戦計画立案に瀬島は直接参加しています。瀬島は口述書でしらを切り通します。
「ドイツの攻勢が激しくなればソ連の極東兵力は欧州へと移動する。その時、背後からソ連を攻撃する」という計画。ソ連にとっては露骨な侵略計画です。その関係者は戦犯の対象となりますからあくまでもしらを切り続けます。
結局、北を諦めた日本軍は南へ向かうことになります。破局の始まりです。
局外者として、対ソ連作戦計画の証言を続ける瀬島。関東軍特種演習で70万人増員した関東軍のソ連侵攻は実現しなかった。欧州戦線でドイツ軍の攻勢が鈍ったからです。
元作戦課参謀の井本熊夫は、後に陸将東條英機の秘書官、陸軍中枢としてあの戦争の経緯を目撃し続けた数少ない生き証人。瀬島の7期先輩に当たります。1995/7、代沢の自宅でインタビュー。いくらしらを切り通しても仲間はすべて知っています。瀬島のウソを暴いています。



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