… … …(記事全文3,281文字)「優位戦思考に学ぶ 大東亜戦争『失敗の本質』」(日下公人・上島嘉郎著・1600円・PHP研究所)
大東亜戦争における日本の「失敗の本質」とは何か?
それは、「戦争設計のなさ(政治的に何を勝利とするかが不分明)」
「軍略(軍)と政略(政府)の連携不備」
「実働主体たる陸海軍の協同体制の不備」
等々に原因を求めることができるが、それでも「愚かな戦争」という既成概念からは見えてこない、「優位戦思考」による戦局転回の機会はあった。
独創的な発想による慧眼の士である日下公人氏と、氏に「知的刺激に満ちた時間だった」と言わしめた気鋭の論客による白熱の談議。
開戦時の太平洋における日米海軍の戦力は日本が上でした。
国家総力戦の時代では勝敗は最終的に経済力、産業力、技術力等の問題に帰着しますから、日本側優位は時間的に限られたものだったとはいえ、「敗北は必然」「負けて当たり前」とは限らないのです。
なぜその優位な時間状況を生かせなかったのか・・・ここに問題があります。
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