… … …(記事全文3,469文字)「ドキュメンタリーは格闘技である: 原一男 vs 深作欣二 今村昌平 大島渚 新藤兼人 前編」(原一男著・2420円・筑摩書房)
「ゆきゆきて神軍」「さようならCP」など異色のドキュメンタリーで有名な原一男さん。彼と日本映画の巨匠が語る映画・エロス・虚…。
こういう対談は刺激が多くて脳が活性します。頭がスパークしそうです。
おかげで対談で出てきた映画すべて観てしまいました。年末年始用にデスクに100冊積み上げといたのに半分も進まなかった理由がわかりました。
「今平さんと浦さんの現場の雰囲気の違いに驚いた」という原さん。
今平さんとは今村昌平監督、浦さんとは浦山桐郎監督のこと。
「浦さんの現場はひたすら重く苦しくて呼吸困難になりそう。助手連中も冗談の一つ軽口の一つも言えない。今平さんの現場は率先して軽いノリで役者に芝居の注文を出す。冗談を飛ばす。それがおかしくてスタッフが笑いながら動く」とのこと。
どちらがいいかというより、映画監督のキャラの違い。どうしようもありません。
『復讐するはわれにあり(「神々の深き欲望」以来10年ぶりに手掛けた作品)』の日豊本線行橋駅での夜間ロケは群衆シーン。
例によって今村監督が目の前に立っている。真冬で寒い夜。コートも着ずにジャケットにマフラー姿。
「ふと背中の肩のあたりに目があった。穴が開いてる。虫食いの穴。直径1センチ。私は抑えがたいほど感動した」と原さん。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)