… … …(記事全文3,349文字)「あなたの牛を追いなさい 前編」(枡野俊明・松重豊著・1650円・毎日新聞出版)
「♪大人の階段のぼる」というフレーズはありますけど、これは「大人の階段を降りる」というお話ですね。
禅僧×俳優の現代禅問答 「十牛図」が教えてくれる人生でもっとも大切なこと・・・。
「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれた禅僧の枡野俊明さんと、このたび還暦を迎える(2023年1月19日に60歳)俳優の松重豊さんが、「本当の自分」になるための心のあり方、考え方、行動について語り尽くした一冊。
将来が不安、仕事で行き詰まっている、人間関係が思うようにならない……日々生きていく上で湧いてくるモヤモヤの根っこはいったいどこにあるのか? 悟りに至る10段階を見える化した禅の最強フレームワーク「十牛図」に沿って、今の自分を読み解きます。
現在、世界的庭園デザイナーとしても活躍する枡野俊明さんが語る「禅の庭」、松重豊さんの、芝居や「演じること」への向き合い方や若き日の迷いなど、豊富な話題を織り交ぜてお届けします。
「禅には、老若男女、どなたの人生にも活かせるヒントが詰まっています。難しいと思われがちですが、実は日々の暮らしのなかで実践できる行がたくさんあります。こうした禅の考え方を、枡野さんの導きで皆さんとともに一つひとつひもといていていければと思います(中略)。どうぞ、還暦祝いだと思って、僕の修行にしばしお付き合いいただければ幸いです。」――松重豊(「はじめに」より)
「心静かに自らの生き方を見つめ、その生き方を極めていこうとする「禅」は、大いに現代社会に暮らす人々の拠りどころになれるものです。「禅」は決して禅僧だけのものではありません。多くの人々に大きな示唆を与えてくれるものです。(中略)今回の対談は単なる対談ではなく、対談そのものが、濃密な時間であり、お互いの魂と魂が行きかうものでありました。その内容をまとめたのが本書です。従いまして、本書は、自らの生き方を究めていこうとする方、禅的生き方を目指す方、自らの仕事に禅の考え方を活かしたいと考える方々にとって、大いに拠りどころになる内容ではないかと思っています。」――枡野俊明(「おわりに」より)
京都の西芳寺を訪れる3日前、松重さんも西芳寺に伺っていたとか。不思議なご縁はこれだけではありません。
「武蔵野美術大学に娘が通っていたとき、枡野住職が教えていた。その縁で寺の花祭りで2年続けて太鼓を叩いて踊りくれた。しかもその娘さんが住職の姪の中学・高校の1年先輩。しかもバレー部で一緒」
「ご縁と直感で生きている」と松重さん。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)