… … …(記事全文2,930文字)「日本のなかの中国」(中島恵著・990円・日本経済新聞出版)
日本国内に、中国人だけによる「経済圏」が形成されていた!
在日中国人社会の驚くべき実態を、豊富な取材で明かす迫真のルポルタージュ。
いまや、日本国内に住む中国人は80万人を超える。留学、出稼ぎ、就職など、さまざまな理由から日本にやってきた彼らだが、その数が大きくなるとともに、中国人のみで経済を回すコミュニティが形成されてきた。
彼らは、何を考え、どのように暮らし、そして日本についてどう思っているのか。
さまざまな背景を持つ人々を紹介し、在日中国人社会を多角的に紹介する・・・とのことです。
「来日して1年半、日本人と接する機会はありません」
日本人は日本語の先生だけ。授業が終わると先生と話すことはない。日本人の友達も一人もいない。
日本人=筆者と飲食店に入ったのもはじめて、だとか。
留学生の多くがそうであるようにアルバイトはしない。中国に住む親が毎月家賃に加え20万円の仕送り。住むのは日本語学校の知り合いから紹介された中国人経営のマンション。同じフロアの住人も全員中国人。週3回夕方から通う予備校は、教師・スタッフともに中国人。授業も事務手続きも全て中国語。クラスメイトは全員中国人。予備校で使う文具やテキストも中国製。予備校は中国の学習塾と同じやり方で運営されているから何の心配もない・・・とか。
ここまで中国。わが国に来る必要がないのでは? いや、中国にいないこと・・・これが彼らの優先順位のダントツの理由なのかもしれませんね。日本にいること。外国にいること。これが「生き残る唯一の道」なのかもしれません。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)