… … …(記事全文2,283文字)「倉本聰の言葉 ドラマの中の名言」(碓井広義編・792円・新潮社)
純、蛍。金なんか望むな。倖せだけを見ろ。
巨匠の全作品から厳選した400余の珠玉のセリフ!
「同情ってやつは――男にはつらいんだよ」
「威張っているのは親の権利です」
「子どもがまだ食ってる途中でしょうが!!」
――『前略おふくろ様』『北の国から』『やすらぎの郷』など幾多の傑作を送り出した巨匠・倉本聰さんの全ドラマ作品から、愛弟子が精選した400余点の名ゼリフ。初の名言集。
「ドラマの脚本をかたちづける主な構成要素は3つ・・・柱、ト書き、そしてセリフ。柱はそのシーンが昼なのか夜なのかといった時間や、どこで展開されているのかという場所を指定したもの」
たとえば、「シーン6 上智大学7号館入口、朝」などと書きます。
「ト書きは登場人物の動きや置かれている状況を説明するためのもの」
たとえば、「おはよう」と言いながら花子に駆け寄る太郎・・・「おはよう」はセリフです。「と」以下がト書き。
セリフはご存知の通り。
「3要素の中で最も重要なのはセリフ。セリフこそが物語を動かしていくものですから。誰がどんな状況で誰に向かって何を言うのか。たった一言でも流れを変えたりジャンプさせたり、ドラマ全体を動かす力を持っています。
倉本脚本には説明ゼリフなど皆無。 あらゆるセリフに背景があります」
なるほどわかりやすい。
そういえば、70年「君は海を見たか」も倉本聰さんなんですね。ビデオ持ってます。大好きな作品です。ラストシーンはショックでしたよ。あの子役巧かったなー。お父さん役は天知茂さんでしたね。
わが子が余命3カ月と知らされ、「海も見せていなかった」と悔いるモーレツ社員の父親・・・日本テレビ版(父親役は平幹二郎さん)の好評を受けて制作されたんですね。いま、気づきました。
もう一度、見たくてビデオをようやく手に入れたものの、結局、いまにいたるまで見ることができていません。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)