… … …(記事全文3,339文字)「モンスター 尼崎連続殺人事件の真実 後編」(一橋文哉著・792円・講談社)
いくつもの家族が殺されつくした、身の毛がよだつ連続殺人事件。どんな事件か・・・。
「文字通りモンスターが通り過ぎた後の惨状。 いや、それ以上に無惨に破壊し尽くすのが角田美代子のやり方」
最初の犯行は猪俣家の乗っ取り。徹底的に叩き潰されています。
モンスターを引き込むきっかけは猪俣家の母親。騒動から9ヶ月後の99年3月に死亡。孫も結婚目前、1年後には不審な死。本家だけに留まらず、当主の弟たち一家、 それも高知県にある嫁の実家にまで魔の手はのびて各家族を蹂躙しつくした。ある者は殺され、ある者は行方不明。 ある者はモンスターと養子縁組させられて・・・残りの人生を破壊された。
後に美代子の長男となり、犯行に連なって逮捕された人物は、この猪俣家の四男の3番目の息子。
最初の犯行とは思えないほど巧妙で緻密かつ徹底的に行われたとか。まさに後の「尼崎連続殺人事件」の原点ともいうべきスタートでした。
ところが、この事件、警察ののんびり姿勢が災いして全く事件化されてなかったんですね。というか、すべての事件に通じて言えるのは警察のやる気のなさ。怠慢。被害者、関係者から、30回以上も通報、相談があっても動かない。それで一家が殺されてるわけですから、例の「桶川ストーカー事件」と同じです。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)