… … …(記事全文2,506文字)「悪寒」(伊岡瞬著・1111円・集英社)
憎んでいた上司が殺された。犯人は・・・自分の妻だった。
絶望の先にあるのは愛か、それとも……。ベストセラー『代償』の著者による、緊迫の長編ミステリー。
「本性」「残像」に続いて3冊目。全冊買い込んで片っ端から読んでますので、これからも時々、取りあげたいと思います。
さて、主人公は大手製薬会社「誠南メディシン」に勤める藤井賢一。
狡猾さがない、ある意味、お人好し。友達にいたらホッとするタイプ。敵を作らない・・・逆に言うと、なんともはっきりしない男。敵も作らないけど味方もつくらない。ハッキリ言えば、人畜無害。
スイスのような永世中立国でもなく、安保を他人に依存するわが国のような存在かも。
だから、強いヤツには足元を見られて無理難題押し付けられる、損なタイプ。
途中で気づきます。わが家の誰かが殺さなければならなかったとしたら、それは自分だったはずだ。どうして、あの時、殴った上で会社を辞めなかったのか・・・自制心と損得勘定。これ
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)