… … …(記事全文3,143文字)「狂った隣国ー金正恩・北朝鮮の真実 後編」(西岡力著・1100円・WAC)
2017年9月23日、トランプは、グアム基地から B1B 戦略爆撃機を飛ばし、「海の休戦ライン=北方限界線」を越えて、金正日の豪華別荘がある本山の海上で演習を行いました。
この時、有名な話ですが、北朝鮮空軍は全く気づかなかったのです。北朝鮮の防空レーダーでは察知できません。それがわかっていたから、わざと演習実施を公表しました。
もちろん、金正恩は激怒。世界の恥さらしですからね。ミサイルだ、核だ、といいながら、半島防衛はまったく役立たず。夜中に攻撃されたら一巻の終わりでは、なにをかいわんやです。
しかも、北朝鮮の実態というか現実、実力を考えると「お笑い北朝鮮」というしかありません。
米国は金正恩の警護部隊を管理する幹部をとっくに買収していましたから、金正恩が動く現在地情報をリアルタイムで掴んでいました。父親の別荘にいることも手に取るようにわかっていました。
このことに金正恩は激怒するというより恐怖を覚えたと思います。
当時、CIA長官だったマイク・ポンペオ。トランプ政権で国務長官をつとめた人物が、23年1月、『外交秘録』を刊行していますが、その中で、18年3月、極秘で訪れた北朝鮮で金正恩と会うなり・・・。
「あなたが現れると思っていなかった。あなたが私を殺そうとしていたのは知っている」
「私はまだあなたを殺そうとしています」
ブラックジョークの応酬です。金正恩はこういうやり取りができるリーダーなんですね。
金正恩はこの事件でトランプとの会談へと急速に舵を切ります。
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中島孝志(作家・コンサルタント etc)