… … …(記事全文1,892文字)「欲しいのは、あなただけ」(小手鞠るい著・1540円・新潮社)
支配欲をむき出しに、ときに力で組み伏せる「男らしい人」と、家庭を持ちながらもひたむきに愛してくれる「優しい人」。
2つの恋を思い返すときだけ、わたしはつかの間、生者になれた。
激しくのめり込み、やがて溺れる恋の欲望を、駆け抜ける文体で描き出し、圧倒的共感を得た注目の恋愛小説。
自由よりも、後悔よりも、欲しいのは・・・ひりひりするほど熱い言葉で書かれた、痛いほど切ない、ふたつの恋。熱く、痛く、切ない、究極の恋愛小説なんだとか。
もう若くはない主人公。かつて全身全霊で愛した2人の男。
彼らは年を取らない。記憶の中でだけ生きる生物。主人公はハンパな死体。
なーんだ。「男らしい人」ってのは自分勝手なバイオレンス男じゃないか。「優しい人」ってのはたんなる八方美人でその場限りの「ゆうだけ番長」。
第三者なら冷静に判断できるけど痘痕も靨。好きになったら見えなくなる。恋は盲目。Love Is Blind. 惚れたら地獄・・・。
ほぼ毎日配信!年3000冊読破の読書王・中島孝志の読む!見る!通勤快読宅配便
中島孝志(作家・コンサルタント etc)