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　　　　　　　　　　　　年3000冊読破の読書王！
                   中島孝志の読む！通勤快読 宅配便


                            2015年11月18日


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　アメリカは州が国家そのものだ、とわかる一冊ですね。
　州境を越えればそこは別世界。エリートの生産地マサチューセッツ、大男と大女と大ボラ話のテキサス、全米の憧れの地カリフォルニア――などなど、風土も文化も法も異なる州から、アメリカ人の多様な生活と魂を浮き彫りにします。

　オレンジの皮をむくことに関する法律――アメリカをめぐるさまざまなイメージはすべて正しい。それぞれに真実をついているからです。その意味ではアメリカは、それを見た者の数だけこの世に存在することになります。
　逆から言えば、アメリカは定義をこばんでいます。あまりにも広い国土と内にかかえる多様性は、一枚岩的なイメージはできません。事実、不思議なところのある国です。

　ハイテク産業が軒をつらねるシリコンバレーがある一方、21世紀になったというのに、今日でも聖書の天地創造の物語がそのまま信じられている地域もあります。禁酒法が生きているところもあります。

　「ホテルの滞在客は自室でオレンジの皮をむいてはならない」（カリフォルニア州）とか「公衆の面前で衣類を脱いではならない」（二ユージャージー州）という法律も現実に存在します。

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…（記事全文2,740文字）