■鉄道六誌会
残念なことに、2009年頃から「撮り鉄」と揶揄されるレールファンのトラブルに歯止めがかかわらない。一部は警察ザタになり、逮捕や書類送検が幾度も発生している。特に2026年6月下旬は、逮捕案件が2件も発生した。もはや非常事態としか言いようがない。
このような状況に続くにもかかわらず、レールファンに模範を示さなければならない月刊の大手鉄道誌は注意喚起、特集、特別企画を組むなどの警鐘すらしない。「撮り鉄」が社会問題と化して、15年以上たったにもかかわらず、趣味的な話題を最優先し続けるあまり、目を背け続ける、無視し続ける姿勢はいかがなものかと日頃より疑問を持つ。ようはオピニオンリーダーとしての自覚、矜持がなく、鉄道業界にとって最大の社会問題にメスを入れないことには、読者離れがいっそう進むだろう。
現に『鉄道ジャーナル』(成美堂出版刊)がつぶれた。休刊に至ったのは、売り上げもあるのだろうが、版元が鉄道ジャーナル社から成美堂出版への移管、表記等の変更といった告知もなく、読者に対する礼儀、礼節が著しく欠けており、天罰がくだったのだろう。
撮り鉄問題に見て見ぬふりを続ける最大の要因は、鉄道メディア同士による馴れ合いである。その温床といえるのが「鉄道六誌会」である。
某社から聞いた話によると、『鉄道ファン』(交友社刊)、『鉄道ジャーナル』、『鉄道ピクトリアル』(電気車研究会刊)、『Rail Magazine』(カルチュア・エンタテインメント刊、現在は不定期刊行物)、『とれいん』(エリエイ刊)、『鉄道ダイヤ情報』(交通新聞社刊)の各誌が持ち回りで当番をしている記者クラブのようなものだという。1987年4月1日(水曜日)の国鉄分割民営化によるJRグループの発足に前後して、1か所に情報を提供するため結成されたそうだ。
これにより、新型車両の記事は鉄道六誌会で各鉄道事業者に依頼し、共通の原稿を掲載しているという。すなわち、当該誌が報道公開に行っても撮影しかせず、囲み取材や質疑応答もほとんど参加しない。参加しても、趣味的なことしかきかないのがほとんどだ。また、社会的な視点の防災に関する訓練の報道公開にもほとんど顔を出さない。
鉄道六誌会を中心とした鉄道メディア同士の馴れ合いにより、撮り鉄問題にどこ吹く風では、“同じ穴のムジナ”としか言いようがない。
■模範を示す立場をわきまえない『鉄道ピクトリアル』編集部員の暴走
2025年6月20日(金曜日)、東急電鉄長津田検車区で6020系6050番台(大井町線各駅停車用)の報道公開が実施された際、『鉄道ピクトリアル』編集部員(60歳前後の男)の暴走行為が目に余る。
まず、車両基地内に草が生えていることに異議を唱えるかの如く、取材メディアの撮影直前に「すいません、草刈りだけでもさせていただいてもよろしいでしょうか?」と言い出す。東急広報x氏(東急株式会社の広報は東急電鉄の広報も兼ねる)は、「どうぞ、ありがとうございます」と快諾。東急電鉄の職員を巻き沿いにさせ、別の鉄道メディア(一部)も加わり、草を取った。これだけでも貴重な時間をつぶした。
取材メディアの多くは草を気にするはずもない。季節感やアートという視点で撮影できるはずだ。“草が邪魔で撮影できません”という、幼稚な態度にあきれかえる。
さらに16分後、東急広報y氏がマジギレし、編集部員に厳しく言い放った。
広報y氏「移動しないでください」
編集部員「はい?」
広報y氏「そこの番線入っちゃダメです」
編集部員「ダメですか?」
広報y氏「立ち入りだけです。移動はやめてください」
編集部員「はい、わかりました」
広報y氏「こちらの線で」
編集部員「あそこの草を折りたいと思ったのですが」
広報y氏「どこですか?」
編集部員「そこに背の高いのが1本あるんで」
広報y氏は確認したあと、しぶしぶ了承した。とはいえ、人の土地で草を無断伐採しようとする行為は、器物損壊罪として成立の可能性がある。レールファンに模範を示す立場の老舗鉄道誌が醜態とおごりをさらすようでは、悪質なレールファンとなんら変わりない。
私は取材中、ボイスレコーダーで録音しっぱなしにしているので、物的証拠があることを申し添えておく。なお、録音をYouTubeなどにあげると、広報諸氏に御迷惑をおかけするのでしない。
■鉄道六誌会を解散したほうがいい
鉄道誌を制作する社員、鉄道を中心に手掛けるフリーランスのライター、カメラマンなど、レールファンに手本や模範を示す立場の者が「撮り鉄」をする。商売敵同士の集まりである報道公開で、鉄道メディア同士が馴れ合っているようでは、今後も「撮り鉄」という社会問題に触れないだろう。
現に新聞社は鉄道誌より熱心に取材をしているよ。趣味ではなく、社会の視点で取材し、紙面をさいた記事を時より載せている。私も初めて知る情報が多く、記事を執筆するうえで大変参考になる。裏を返せば、それがないと“記事が成り立たない”というのが恥ずかしい。
多くの鉄道メディアに忠告する。
普通、報道公開は他のメディアと談笑することはなく、“こんな奴に負けてたまるものか”と危機感を持って取材に臨むもの。テレビ、新聞、ラジオに属する者にとっては、自分が取材した媒体(番組)をみてほしいと思うはず。視聴率や購買数など、結果が出なかったら、ほかの部署に飛ばされる、リストラ、解雇のいずれかになるのだから。
鉄道六誌会が現状の馴れ合い、おごりに満ちた集団のままなら、早いうちに解散したほうがいい。レールファンの悪態に歯止めがかからないという社会問題を真摯に取り組み、オピニオンリーダーとしての自覚、社会人としての模範を強く示さないと、将来は鉄道各誌が全滅するのではないだろうか。異様かつ異常な馴れ合いを見る限り、“天下り先があるのではないか?”と疑問を持つ。
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