… … …(記事全文1,810文字)「虚の伽藍」(月村了衛著・2003円・新潮社)
【第172回直木賞候補作】より多くの金をつかんだ者が京都を制する――最後に嗤うのは仏か鬼か。
日本仏教の最大宗派・燈念寺派。弱者の救済を志す若き僧侶・志方凌玄がバブル期の京都で目にしたのは、暴力団、フィクサー、財界重鎮に市役所職員……古都の金脈に群がる魑魅魍魎だった。
腐敗した燈念寺派を正道に戻すため、あえて悪に身を投じる凌玄だが、金にまみれた求道の果てに待っていたのは――。人間の核心に迫る圧巻の社会派巨編。
これすなわち仏縁である。人が仏縁を得る機会、可能性を一顧だにせず破壊したのは、やはり正しき行いだったとは思えない。



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