… … …(記事全文3,058文字)「石油で読み解く「完敗の太平洋戦争」 後編」(岩間敏著・880円・朝日新聞出版)
1937年7月。第二次上海事変。事変開始後4カ月、早速、行政指導による石油の第一次消費規制、つまり、省エネが行われています。
とくにガソリンについての規制が細かく、大都市でのタクシーの流し禁止、バスと乗用車の1割節約、自家用車の使用制限、官公庁自動車のガソリンへのアルコール混入5%、木炭自動車の使用促進、車の使い方が次々に出されたのです。
戦争開始即ガソリン節約です。オイルショックどころの話ではありません。
木炭自動車の導入は比較的早く、1930年にはイベントが開かれています。
第1日目の午前に東京を出発し、3日目午前中に大阪到着。走行距離640キロメートル。所要時間29時間50分。使用した木炭量は135キロ・・・この数字が正しいとすれば、木炭1キロあたり走行距離は5キロメートルとなります。
全工程平均時速は22キロ。このスピードは箱根駅伝の平均時速20キロを上回ります。
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