… … …(記事全文3,039文字)「脚本家という仕事: ヒットドラマはこうして作られる 前編」(ペリー荻野著・1650円・東京ニュース通信社)
本書は脚本家を目指す人、ドラマや映画ファンにおすすめの書。
大石静、岡田恵和、井上由美子、古澤良太、バカリズムといった脚本家に創作までの過程を、また訓覇圭(NHK)、内山聖子(テレビ朝日)といった現役プロデューサーには、脚本家の存在意義を聞く。
日本シナリオ作家協会理事長の加藤正人にはシナリオ学校で学ぶ意義を聞く。フジテレビの河毛俊作プロデューサーには、シナリオ賞における審査過程などを聞く。
ドラマや映画を楽しみ、面白い作品を見つける「選球眼」。脚本に興味を持ってる人。そういう読者がこの手を本を読むんでしょうね。
私も文章でメシを喰ってますけど、「表現」というキーワードならば、すべての人に大切な能力といってもいいのでは? 営業マンしかり、経営者しかり、就活の学生さんしかり。
ヒットドラマを手掛けた脚本家。優秀な脚本家に贈られる向田邦子賞をはじめ、多くの受賞歴もある第1級のライターさんばかり。
いかにして脚本家の道を切り拓いたのか、楽々とプロになった方は一人もいない。チャンスをつかみ期待に応え、悶然とする姿はドラマそのもの。だから、ドラマのセリフのような言葉を吐き続けることができるのかも・・・。
自身が影響を受けた先輩脚本家のドラマや好きな映画についても語られています。
執筆のテクニックよりも仕事に対する心得。テーマを見つけることは何より大事。それらについてもざっくばらんに語ってくれてますね。
ドラマプロデューサー、シナリオスクール、シナリオコンクール主催者など、脚本家以外で脚本に深く関わる方に聞いています。『あまちゃん』『いだてん』(いずれもNHK)。どちらも脚本は宮藤官九郎さん。新感覚ドラマで注目を集める訓覇圭(くるべ・けい)さん。『ドクターX』シリーズをはじめ、ロングシリーズを手がける内山聖子さんなど、ドラマプロデューサーにもインタビュー。脚本家と出会い、作品とつながっていくかも聞いてます。
かなり内容はてんこ盛りです。
「なんで俺はもっともっと売れねえんだ、といつも苛立っている西田敏行さんはセクシーで素敵でした」と語るのは大石静さん。
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