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　　　　　　　　　　　　年3000冊読破の読書王！
                   中島孝志の読む！通勤快読 宅配便


                            2018年6月4日


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　著者は97年に『池袋ウエストゲートパーク』で有名作家になりましたが、こういう温かい作品を書く人だとは知りませんでした。

　小説家は完全な創作で書いているわけではなく、あちこちでネタを拾って書いてることがよくわかります。

　たとえば、この本には12人の主人公が登場します。つまり、アンソロジーなんですね。街で拾った物語がいくつもあります。

　「東京地理試験」は100％実話です。石田さんが六本木ヒルズで編集者と打ち合わせに向かう途中、タクシーの中で聞いた話なんですね。運転手さんがさらっと話したことが骨子なんです。

　「それはおもしろい。書いていいですか？」

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…（記事全文2,683文字）