━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 年3000冊読破の読書王！ 中島孝志の読む！通勤快読 宅配便 2016年8月15日 ウェブで読む：http://foomii.com/00080/2016081500000034567 EPUBダウンロード：http://foomii.com/00080-35174.epub ─────────────────────────────────── あなたはいかなる像も造ってはならない(「出エジプト記」4-5)。ユダヤ教では偶像崇拝が厳しく禁じられていました。 しかし、啓蒙主義思想が浸透しはじめた19世紀以降、ユダヤ人の画家や彫刻家は一気に増えていきます。 本書に登場するのは、時代と場所に恵まれ、才能と運に恵まれ、歴史に名を残すことになった一握りのユダヤ系芸術家たちです。有史以来、離散、追放、移住、迫害を余儀なくされてきた人々は、どのようにして美術という世界と関わり、そこに自らの生を託してきたのか。これまで、いくつかの理由で語られることのなかったことを綴った貴重な物語です。 世界美術史上の最高傑作のひとつにも数えられるベラスケスの《ラス・メニーナス》（宮廷の侍女たち）には緋色の十字章があります。ベラスケスが所属したサンティアゴ騎士団の徽章です。 スペインでは1492年にユダヤ教徒追放令が出され、ユダヤ人は国外退去か、キリスト教への改宗かを迫られました。改宗したユダヤ人たちは「コンベルソ」（改宗者）あるいは「マラーノ（＝豚）」という蔑称で呼ばれました。スペインでもポルトガルでも異端審問や火刑が徹底して行われました。… … …（記事全文3,029文字）
