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　　　　　　　　　　　　年3000冊読破の読書王！
                   中島孝志の読む！通勤快読 宅配便


                            2016年8月8日


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　これぞ、芥川賞という作品です。直木賞とちがって一発屋ばかりの賞なんですけど、今回はさすが、という感じ。

　「コンビニエンスストアは、客が入ってくるチャイムの音に、店内を流れる有線放送で新商品を宣伝するアイドルの声。店員の掛け声に、バーコードをスキャンする音。」

　「音に反応して身体が勝手に動く。掌やポケットの中で小銭をならしている人は、煙草か新聞をさっと買って帰ろうとしている人が多い。小銭を鳴らしていた男性が、ふと思いついたように胸ポケットに手を入れる。その仕草から、電子マネーで支払いをするのだなと咄嗟に判断する。」

　「コンビニ店員」として生まれる前のことは、どこかおぼろげ。少し奇妙がられる子供だった。
　幼稚園のころ、公園で小鳥が死んでいた。他の子どもたちは泣いていた。私は素早く小鳥を掌の上に乗せて、ベンチで雑談している母の所へ持って行った。
　「かわいそうだね。お墓作ってあげようか」

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…（記事全文2,746文字）