□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年09月12日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。今回は久しぶりにプラチナ需給の解説を行います。4~6月期の需給動向について、WPICのデータや分析を紹介します。 =================================== 4~6月期のプラチナ需給を読む ~WPIC四半期報告より~ =================================== <供給不足と過剰を行き来する> 南アフリカのプラチナ鉱山業界団体ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)は9月6日、最新の四半期報告(Platinum Quarterly)を公表した。今回は4~6月期の需給データが新たに公表されているが、7.5万オンスの供給超過が報告されている。1~3月期は30.0万オンスの供給不足だったが、1)鉱山生産量の回復、2)リサイクル供給の増大、3)需要の落ち込みの三点が、改めて供給超過状態への転換を促した格好になる。ただ、1~6月通期では22.5万オンスの供給不足となり、前年同期の8.5万オンスの供給不足よりも若干の需給引き締まりが確認されるも、概ね均衡状態に近い需給環境との評価が基本になる。 項目別でみてみると、鉱山生産が148.5万オンス(1~3月期は141.0万オンス)、リサイクル供給が48.0万オンス(同42.0万オンス)であり、これを合計した203.5万オンス(同177.0万オンス)が総供給になる。一方、需要サイドでは自動車触媒が85.0万オンス(同89.0万オンス)、宝飾が62.0万オンス(同64.0万オンス)、工業が40.0万オンス(同46.5万オンス)、投資が9.0万オンス(同8.0万オンス)となり、総需要は196.0万オンス(同207.5万オンス)となる。… … …(記事全文4,503文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)