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稲葉義泰のミリタリーレポート ─軍事と法から世界を見る─

稲葉義泰(国際法・防衛法制研究家/軍事ライター)

稲葉義泰

データリンクと憲法問題(後編)

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00255/2022013121092990433 //////////////////////////////////////////////////////////////// 稲葉義泰のミリタリーレポート ー軍事と法から世界を見るー https://foomii.com/00255 //////////////////////////////////////////////////////////////// ●データリンクと憲法問題(後編)● ●情報共有と憲法解釈 データリンクによって、他国軍との間で目標情報を共有することが武力行使との一体化にあたるのではないかという問題が最初に国会で取り上げられたのは、1999年(平成11年)のことです。 「一般的な情報交換の一環として米軍へ情報を提供することは、ASW(対潜水艦戦)を行っているP-3Cや潜水艦、あるいは警戒監視活動を行っているE-2CやAWACS(早期警戒管制機)といった手段のいかんを問わず実力の行使に当たらず、憲法9条との関係で問題を生ずるおそれはないと考えられるところであります。   (中略)憲法上問題になり得るとすれば何かということでありますが、先ほど来申し上げておるとおり、情報の提供は一般的には実力の行使に当たらないけれども、憲法9条との関係で考えるとすれば、ある目標に方位何度何分、角度何分で撃てというようなことまでも、あえて一種の情報の提供であるとするならば、このような情報の提供については憲法上問題を生ずる可能性があると考えます。」(第145回国会 衆議院 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会 第9号 平成11年4月20日 野呂田芳成防衛庁長官答弁)  この野呂田長官による答弁のポイントは、一口に情報提供と言っても、そこには憲法上の問題を生じない「一般的な情報交換の一環としての情報共有」と、憲法上の問題が生じる「目標の位置を伝え、射撃を指示する情報共有」という分類が設けられている点です。
… … …(記事全文2,640文字)
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