ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00194/2021032300012078051 //////////////////////////////////////////////////////////////// 山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ! https://foomii.com/00194 //////////////////////////////////////////////////////////////// 中国の脅威と言えば、真っ先に頭に浮かぶのが軍事侵攻です。尖閣諸島強奪、台湾侵攻などが直近の有事として想定されます。台湾は日本人にとって外国ですが、台湾が中国に占領されれば大変なことになります。中国は即座に台湾を不沈空母化することで米軍の接近を阻止することに成功し、東シナ海も南シナ海も中国が支配する海になってしまいます。日本はシーレーンをいつ遮断されるかわからない状況に置かれ、中国の属国化を余儀なくされるでしょう。ですから、中国が台湾に侵攻し、戦争になったら、それは日本にとっても存立危機事態なのです。 しかし、軍事衝突というハードな戦争とは別に、サイレント・インベージョンというソフトな戦争がとっくに始まっているということは繰り返し述べているとおりです。その中に極めて有力な手段として含まれるのが、ITプラットフォームの支配と、デジタル通貨による決済通貨の支配です。ここで言うプラットフォームとは、GAFAに代表されるように、不特定多数の人が使用するネット上のシステムのことです。中国はこの点を非常によく理解していて、着実に歩を進めて来ています。私は、中国は一定の成功を納め、世界はかつての冷戦時代のように二分割されてしまうだろうと予想しています。 まず、ITプラットフォームですが、中国がフェイスブックを禁止しているのはプラットフォームの威力を理解しているからです。しかし、皮肉なことに、プラットフォームが便利なツールから言論弾圧、思想統制のツールになることを教えてくれたのは2020年米大統領選挙でした。ツイッターもフェイスブックもグーグル(ユーチューブ)も、完全にバイデン民主党サイドにつき、バイデン民主党にとって都合の悪い投稿を容赦なく削除したり、アカウントを停止したりしました。あまりの露骨な偏向に世界が驚きました。 トランプ大統領を始め、保守派の人々がよりマイナーな「言論統制をしない」ことをポリシーとするプラットフォームに移動しました。そのひとつかパーラーでしたが、なんとアマゾンが自社のサーバーホスティングサービスからパーラーを締め出してしまい、パーラーは機能停止に追い込まれてしまいました。この異常な事態を目の当たりにして、識者から「ジョージオーウェルの1984が現実化した」と指摘する声が上がりました。大統領選後も、コロナワクチンに慎重な意見を発信すると、同じような圧力を受けています。 つまり、プラットフォームの支配は、それがアメリカだろうと中国だろうと、極めて危険だということです。中国が独自のプラットフォームを構築して、人民を統制していたのはわかっていたことですが、まさかアメリカ企業が特定のイデオロギーの立場から言論統制をしてくるとは予想もできず、独自のプラットフォームを持たないことの脆弱性を痛感させられました。 中国は自国への米国製プラットフォームの国内侵入を止めながら、We ChatやTikTokといった中国発のアプリケーションを普及させて、西側の膨大な個人情報の取得を行っています。つい最近では、日本でも幅広く使用されているLineで、在中国の中国人エンジニアが日本人ユーザーの個人情報にアクセスしようとしていたことが明らかになり、問題となりましたが、元々韓国製で韓国にサーバーがあるLineが極めて危険なことはわかりきっていたことです。それにも拘らず、日本の中央省庁が行政サービスにLineを使用しようとしたり、自民党がLineを使った選挙に関する勉強会を開こうとしたり、日本人の危機感の無さは凄まじいものがあります。この隙を中国が突いてこないわけがないのであって、アメリカ発のプラットフォームに対抗して、中国発のプラットフォームとアプリケーションで独自の勢力圏を構築し、それをじわじわと外に向かって拡大していくでしょう。… … …(記事全文4,131文字)
山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ!
山岡鉄秀(情報戦略アナリスト)