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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「慰安婦問題は終わった」と私が書いた真意
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年1月18日第52号 ■   ==============================================================   「慰安婦問題は終わった」と私が書いた真意  ==============================================================  桜田議員の「慰安婦は職業」暴言事件について書いた1月15日のメルマガ第42号で、私は最後にこう書いた。 「慰安婦問題は終わった。今後の様々な形で議論が続いていくだろうが、政治・外交問題としては終わったという事である」と。  これを読んだ読者のひとりから「慰安婦問題は終わってはいないし、終わらせてはいけない」という意見をいただいた。  その読者は、従軍慰安婦について書いた記事は捏造だと、右翼メディアや右翼論客から批判され、名誉回復の法廷闘争をしている植村隆元朝日新聞記者の支援者であり、植村さんの為にも慰安婦問題を終わらせるわけにはいかないというのだ。  その通りである。  従軍慰安婦という史実を、日米韓同盟という政治的要請のために、見せかけの合意で不可逆的に終わらせてはいけないのだ。  私があのメルマガで言いたかった事は、「だからこそ日米韓政府は、何があっても終わらせようとしている」というところだ。  そして、それをメディアと御用評論家が総力を挙げて協力している。  私が言いたかったのは、終わらせてしまうかどうかは、我々の終わらせてはならないという意思にかかっているということだ。  今度の慰安婦問題の解決の不誠実さを追及する動きはあまりにも弱い。  安倍談話の時もそうだったが、安倍首相は自らの歴史認識の誤りを認めたのだ。  安倍首相は歴史の事実に屈したのだ。  あの時も今回も、卑怯にも自らの言葉ではなく、歴代の政権がそうであったことを間接的に追認すると言う形を取ったけれど、自らの誤りを認めた。  村山談話を認め、従軍慰安婦が軍の強制であったことを認めた。  そして謝罪したのだ。  だからこそこれまで安倍首相を味方だと信じて来た右翼が裏切り者と怒ったのだ。  しかし安倍首相はその右翼さえも切り捨てている。  ひるがえって野党の反応はあまりにも鈍い。  安倍談話や日韓合意を逆手にとって、二度とそれらに反する言動が公職にある者から出て来ないように、国会決議で国是として未来永劫確立させることを安倍首相に求めて行かなければいけないのである。  ところが、それを求める動きは政治の中から出て来ない。  それを唱えるメディアは皆無だ。  そのような中で世論もまた、わけがわからないままに、もう慰安婦問題はうんざりだ、日韓が合意したのだから、それでいいじゃないか、で終わってしまう。  まさしく日米韓政府の思う壺である。  私が慰安婦問題は終わったというのは、そういう意味である。  終わらせてはいけないのは、その通りだ。  そのためにはどうすればいいか、ということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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