□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年7月22日第806号 ■ ============================================================== 聞くに堪えない安倍首相の長州「正論」懇話会講演内容 ============================================================== 安倍首相が7月19日、下関市で開かれた長州「正論」懇話会の創設1周年記念講演会で講演したという。 「正論」懇話会とは、文字通り産経新聞の論説である「正論」に共鳴する者たちが中心となって集まる場である。 安倍首相には、自らの考えに近い人たちの集まりだという意識が働いていたのだろう。 言いたい放題をしゃべっている。 その要旨を主催者の産経新聞は7月21日の自らの紙面やネット上で紹介している。 その内容は驚くほど一方的、独断的だ。 特に産経インターネット上で流されている詳細な講演要旨はひどい。 身振り手振りを交えて高揚してしゃべっている。 いくら私的な集まりの場の講演であるとしても、この安倍首相の発言は問題視されなければならない。 大手メディアはそれを報じて国民に広く知らせなければいけない。 それほどの問題発言を繰り返している。 例えばいまでは国民の大多数が疑義を抱いている事が明らかになった集団的自衛権行使容認の閣議決定について、こともあろうに、それを後世に評価される歴史的決断を行った、いずれその正しさが証明されるだろうとまで自負している。 日米関係は復活するどころか、かつてないほど強固になったと言っている。 北朝鮮がどう対応するかを私が誰よりも一番よく知っていると語っている。 横田夫妻がめぐみさんを抱きしめる日が来るまで私の使命は終わらないと言っている。 アベノミックスは成功し、消費税増税も影響はなかったと言っている。 要するに自分のやっている事はすべて正しいと言っているのだ。 嘘ばかりだ。 いくら支援者ばかりの集まりであるからといって、ここまで自画自賛できるものだ。 そうあきれ返って、ハタと気づいた。 これらの発言は安倍首相が常日頃、国会で繰り返し強弁している事ばかりだ。 ひょっとして、安倍首相は本気でそう思っているのではないのか。 本気で自分が正しいと思っているのではないか。 だから反対の意見を一切聞く耳を持たず、誰が反対しても突き進むつもりではないのか。 そう考えれば、安倍政権の最近の一連の性急な強行政策にも合点がいく。 そして、そうだとすればもはや黙って見過ごす事は出来ない。 批判していればいいと言うような悠長な事を言っていられない。 一日もはやく安倍政権を倒さなければいけないのだ。 幸いにも、安倍首相の政策がことごとく裏目に出るようになった。 内閣支持率が逆転しつつある。 これを契機に政局が一気に流動化し、安倍政権の政策に歯止めがかかる事を期待するばかりだ。 そんな思いを抱かせる安倍首相の長州「正論」懇話会のとんでもない講演内容である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)