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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

皆が杉良太郎のようになれるわけではないけれど
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン 2010年7月15日発行 第18号 ■         ─────────────────────────────       皆が杉良太郎のようになれるわけではないけれど           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  たまにはこんな話も書いてみたいと思った。  東京新聞に杉良太郎の自伝「この道」という連載がある。 7月13日のその第7回に次のような話が書かれていた。  杉良太郎の「遠山の金さん」という人気番組が、視聴率が低下して急に 打ち切られる事になったという。  テレビ局からの一方的な打ち切りの通告に怒った杉良太郎が、京都・嵐山 で行なわれた打ち上げの会場で、テレビ局や製作会社の幹部たちの前で次の ように啖呵をきったというのだ。  「(視聴率が)上がると杉さま、神さま、仏さまといい、社長以下日参する ほど喜び、それが何の前触れもなく突然、地獄の底に落とされた。スタッフや 出演者をはじめ関係者には生活がある。現場で働く自分たちを一体なんだと 思っているのか。私はこのまま引き下がるわけにはいかない・・・」  そう言って杉良太郎はマイクを投げて会場を後にしたという。  残ったプロダクションのマネージャーやスタッフの中から、「自分たちが 言いたくても言えないことを杉さんが言ってくれた」と拍手が起きたことを 後で杉良太郎は知らされる。  そんな事を知らずにタクシーに乗って京都駅に向かった杉良太郎は、駅に 到着するまで悔し涙が止まらなかったという。  この話は、番組を打ち切った幹部の一人が、自分の付き合っていた役者と 一緒に別の番組をつくろうとして勝手に打ち切りを決めた事が判明し、寝耳に 水だった重役が怒ってその幹部らを配置換えしたというところで終わっている。  自叙伝はとかく自画自賛になる事を割り引いても、このエピソードから 杉良太郎という役者の人となりを見る思いがした。  それにしても杉良太郎は格好良すぎる。  この世の中には、杉良太郎のような格好いい人間は少ない。  言いたくても言えないままに泣き寝入りするしかない人たちが数知れない。  そしてその人たちには、杉良太郎のような人間を待っても現れてはくれない。  それでも皆めげずに毎日を生きているのだ。  格好いい杉良太郎は好きになったが、杉良太郎になれなくてもめげずに生き 続ける。  それもまた格好いいことだと私は本気で思っている。                                  了                                                                                          ≪メルマガに関する問い合わせは、info@foomii.com へ直接ご連絡願います≫                                     出版記念会のお知らせ 「さらば日米同盟」の出版記念講演を、政治評論家の森田実さんの ご参加を得て以下の通り行ないます。 日時 8月8日(日)    午後一時開場 場所 赤坂区民センター大ホール    港区赤坂4-18-13    地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅 A出口徒歩10分    大江戸線・半蔵門線 青山一丁目駅  4番出口徒歩10分 参加 無料(予約の必要はありません。直接会場へお越し下さい)。 (連絡先:春田 090-2415-7617 u12u9lo6@image.ocn.ne.jp                 ユー12ユー9エルオー6) なお講演会の概要については次のURLを参考にして下さい。      http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20100702                                                         

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