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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

国家権力の前に一般市民は泣き寝入りするしかないのか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年7月9日発行 第11号 ■        ─────────────────────────────     国家権力の前に一般市民は泣き寝入りするしかないのか          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  5年ぶりに免許切り替えに行った。それまで一度も交通違反をした ことのない私だったが、今回の免許更新で初めて一時間の講習を受ける ことになった。  一年ほど前のことがあざやかに蘇ってきた。  一旦停止の信号を無視したかどで切符を切られた。急に赤いランプを 回したパトカーに追跡され、何事かと思って停止したら交通違反だという。  いつも通っている家の近くの交差路を曲がった時の事だ。確かに一旦 停止の標識はあった。深夜であり車はまったく通っていない。それを 確認のした上で徐行してハンドルを切ったとたん待ち伏せしていた パトカーに追跡されたのだ。  交通規則に従えば完全停車しなければならない。それをしなかった。 弁解の余地はない。  しかし、それがノルマ達成のネズミ捕りであったと知らされて頭に来た。  頭に来たが一切の弁解はしなかった。いくら泣き言を言っても国家権力が それに耳を傾ける事はない。元官僚の私はそれを知っている。無駄な抵抗は しない。  しかし、何の落ち度もないのに国家権力から犯罪者扱いされたらどうか。  7月7日の東京新聞「こちら特報部」は、警察の「ノルマ達成」の犠牲に なった一般市民の悲鳴について書いていた。  すなわち、不審者でもない通行人に警官がいきなり職務質問し持ち物を 調べる。少しでも抵抗すると公務執行妨害で即逮捕だ。  素直に調べに応じ、もし持ち物にナイフなどが見つかれば犯人扱いだ。  どんなに言い訳をしても任意同行を求められ、事情聴取される。調書を 書かれ、指紋や顔写真を取られる。まるで被疑者だ。  「ノルマ達成者は出世し給料が上がる。ノルマ未遂だと叱られ、給料も 増えず、希望通りの休みもとれない・・・警察官になった時の正義感が、 だんだん薄れていくようだ」(警察官の証言)。  我々一般国民はこの現実をどう受け止めたらいいのか。  そういえば警察の親分である国家公安委員長をつとめた事のある元自民党 代議士の白川勝彦氏が、渋谷を歩いていて理由もなく若い警官に職務質問 された事を自らのブログで書いていた。  国家公安委員長であってもその職を離れればただの人だ。若い警官に とっては「あんた何者」という事になる。  ましてや文字通りただの人である一般国民は国家権力の前には無力である。  これを正す事こそ政治の役割であるが、その政治家が官僚と一緒になって 権力を行使すればどうか。  市民派政治家が最高権力者になったとたん市民を忘れる。政権交代は革命 だとはしゃいでいた頃が懐かしい。                                 了                                                                                ≪メルマガに関する問い合わせは、info@foomii.com までお願いします。≫  出版記念会のお知らせ 「さらば日米同盟」の出版記念講演を、政治評論家の森田実さんの ご参加を得て以下の通り行ないます。 日時 8月8日(日)    午後一時開場 場所 赤坂区民センター大ホール    港区赤坂4-18-13    地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅 A出口徒歩10分    大江戸線・半蔵門線 青山一丁目駅  4番出口徒歩10分 参加 無料(予約の必要はありません。直接会場へお越し下さい)。 (連絡先:春田 090-2415-7617 u12u9lo6@image.ocn.ne.jp                 ユー12ユー9エルオー6) なお講演会の概要については次のURLを参考にして下さい。      http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20100702                                                         

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