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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

消費税増税に国民が反対するのは当然だ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン 2010年7月7日発行 第7号 ■         ─────────────────────────────      消費税増税に国民が反対するのは当然だ           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  世論調査によれば消費税増税に対する国民の見方が分かれている。  反対する国民と同じぐらいの国民が賛成している、という。  俄かには信じがたい数字だ。  おそらく消費税増税に賛成する国民は、増税になっても痛みを感じない 恵まれた立場にある者か、国家や権力に対して従順な者か、それとも 何もわかっていない愚か者か、そのいずれかに違いない。  毎日のように繰り返される消費税増税「是か非か」の議論ほど馬鹿らしい ものはない。  経済学者の間で意見が真っ二つに分かれている問題である。政治家が 議論をして結論の出る話ではない。ましてや一般国民がそれを聞いて 理解できるものではない。  およそ増税問題は政治的決定の問題である。  良くも悪くも国民は、そのような政治決定を行なう政党や政治家を評価 するかしないか、もっと言えば信じるか信じないか、という問題なのである。  だから菅直人首相は、それが自分の政治的信念に基づいた決断だという のであれば、小細工したり、発言を修正したりせず、堂々と国民の判断に 委ねるべきなのである。  私はあらゆる増税に反対である。  その理由は山ほどある。  しかしここでは7月7日の毎日新聞に見つけた意見を引用して増税反対の 一つの、しかし重要な理由を書く事にする。  「異論・反論」の中で評論家の岡田斗司夫氏が、本当に福祉に使われ るのか、その多くは福祉問題の関係者に支払われるのではないのか、と 次のように喝破している。  「・・・各種税、自動車・酒・たばこなどの特別税、国民保険、年金 なんかを足したら、僕らは稼いだカネの40%ぐらいは払っている。 これを一律40%として取り立てずにチマチマと別の役所が別勘定で 取り立てるから余計に手間や人手がかかっている。その総経費が膨らんで、 肝心の福祉とかに使えるお金はちょっとだけ・・・僕たちが増税をイヤがる のは、もちろん生活がしんどいからだ。でも国のこういうやり口がとことん イヤになってるからなんだけどね・・・つまり『お前ら国家が信用できない だけだ』と言っているんだよ・・・」  この指摘はするどい。官僚であった私が内部を見てきてそう言って いるのだから間違いない。  もっと言えば官僚たちは自分たちが渡り歩く天下り退職金の税金を少なく するという税制の私物化もどきさえやっているのだ。  複雑でわかりにくく、その上恣意的な今の税制そのものが反国民的なのだ。  その上、隙あれば増税をもくろむのが官僚である。  その官僚と結託して増税を唱える政治家は、官僚たちの悪知恵とともに 理屈抜きでボイコットすればいい。  国民にできるささやかな抵抗はそれしかない。                        了                                                                                    ≪メルマガに関する問い合わせは、info@foomii.com までお願いします。≫  出版記念会のお知らせ 「さらば日米同盟」の出版記念講演を、政治評論家の森田実さんの ご参加を得て以下の通り行ないます。 日時 8月8日(日)    午後一時開場 場所 赤坂区民センター大ホール    港区赤坂4-18-13    地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅 A出口徒歩10分    大江戸線・半蔵門線 青山一丁目駅  4番出口徒歩10分 参加 無料 (連絡先:春田 090-2415-7617 u12u9lo6@image.ocn.ne.jp) なお講演会の概要については次のURLを参考にして下さい。      http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20100702                                                         

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