━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/03/27 検察審査会舞台巨大スキャンダルで野田政権退場か 第179号 ──────────────────────────────────── 消費増税を論議している民主党の党内事前審査が大詰めを迎えている。 野田佳彦氏、岡田克也氏が、党内の民主的なプロセスを踏んで熟議を重ねて 決定すると言うなら、最後は、誰にでも「民主的なプロセスを踏んだ」と公言 できる、無記名の多数決採決を行う必要がある。 無記名である理由は、民主党の執行部が党費を使って買収工作を進める動き が表面化したからである。 党費といっても、政党助成金であるから、国民が拠出したお金である。 このお金を、国民生活を苦しめる消費増税に賛成するなら提供するなどとい うのは、言語道断の卑劣な行為である。 これが、「政治とカネ」問題の本質だ。 カネの力で正義を歪め、政策を歪めるのである。 現在の民主党執行部の大半は、この世の屑である。 存在しない方がよいレベルのものだ。 消費増税に賛成するなら300万をやるが、反対するならやらないなどの対 応を取るどこに、清潔な政治、自由を尊重する政治があるというのだ。 そもそも、消費増税は国民との契約に反する施策である。野田佳彦氏自身が 「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしいんです」と声を張り上 げたのではないか。 「社会保障・税一体改革」と言いながら、社会保障改革はもぬけの殻ではない か。 経済情勢を無視して巨大増税を強行実施すれば、間違いなく経済が崩壊する。 そうなると税収が激減する。増税したのに税収が減って財政赤字が増えるとい う経験を何度繰り返すのか。 2011年度中に税制上の措置を講じると法律に定めたのは、2012年度 に増税を実施することを念頭に置いたからである。 いま論議しているのは2014年度以降の増税についてであり、いま消費増 税の法律を成立させる理由は皆無である。… … …(記事全文4,412文字)
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植草一秀(政治経済学者)